ロケットの基礎知識

エンジン開発の歴史

1.国産化を目指したH-Iロケットの開発以来、ロケットの心臓部として、35年にわたって空白期間を設けることなく開発を継続し、米国・欧州と同等以上の技術水準に到達。 高い信頼性、コスト効率、性能は世界で認められ、現在、欧米の宇宙機関・メーカとの共同研究や米国基幹ロケットのキー・コンポーネント輸出を行っている。
2.1段、2段のエンジン技術を共通化してリソースの投入を集中。当時として最新の設計・製造技術を取り入れつつ段階的に技術を高め、現在に至る

過去のエンジン

LE-7

「LE-7」は、1990年代の日本の主力ロケット「H-IIロケット」の心臓部として、わが国が独自で開発したメインエンジンで、高度な技術への果敢な挑戦が結実した高性能ロケットエンジンです。 「LE-7」エンジンには、合計で約3万3千馬力のパワーを持つターボポンプが搭載されており、ジャンボジェット機エンジン4基分の推進力を発生します。 「LE-7」エンジンは、少ない推進薬で効率良く推力を発生することができる燃焼方式である2段燃焼サイクルを採用した高性能エンジンです。 この2段燃焼サイクルとは、まず液体水素と液体酸素の一部を予備燃焼させて、そのガスでターボポンプを駆動し、その後残りの液体酸素を加えて再度燃焼させます。 現在運用中のH-IIA/H-IIBロケットには、この「LE-7」エンジンを基に、より信頼性を高め、コストを削減した「LE-7A」エンジンを搭載しています。

LE-5

「LE-5」は、H-Iロケットの第2段エンジンとして1975年から国内で開発された、液体酸素と液体水素を推進剤とした日本初の実用ロケットエンジンで、高性能液酸・液水エンジンの自主技術による開発により、 打ち上げ能力を大幅に向上させ、実用衛星の打ち上げに貢献しました。 「LE-5」は、極低温の液体ロケットエンジンとして、軌道上で2回燃焼させることができる再着火機能を持っています。 この「LE-5A」エンジンの開発により、日本のロケットエンジンの基礎が確立されました。 「LE-5」エンジンは、その後、「LE-5A」エンジン(H-IIロケット)、「LE-5B」エンジン(H-IIA/Bロケット)と順次改良が加えられ、信頼性の高い低コストなエンジンへと進化しています。