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エンジン

LE-9

LE-9エンジン概要

LE-9エンジンは、H3ロケットの1段エンジンとして新しく開発しています。LE-9は、これまでの日本のエンジン技術を集結するとともに、新たな技術に挑戦し、H3ロケットが目指している柔軟性・高信頼性・低価格を高いレベルで実現することを目指しています。
H3ロケットには、これまで日本が開発してきた液体ロケットエンジンに比べて、より大推力(LE-7Aの約1.4倍)を発生させるエンジンが必要です。この大推力エンジンを安価かつ信頼性高く実現するために、これまでLE-5エンジンシリーズの開発・運用で知見を得てきた「エキスパンダブリードサイクル」方式のエンジンシステムを採用しました。

画像:LE-9

エキスパンダブリードサイクルでは、推進薬である液体水素を燃焼室やノズルの冷却に使うと同時にガス化させて温度を上げ、そのガスでエンジンの駆動源となるターボポンプを動かします。この方式は、エンジン全体のパーツ数を減らすことができ、異常な燃焼状態になりにくいなどの特長があり、高信頼性と低価格を高いレベルで両立させるエンジンサイクルです。

画像:LE-9エンジン外観

主要諸元

LE9エンジンの概要
項目 LE-9エンジン LE-7Aエンジン
(参考)
エンジンサイクル エキスパンダブリード 2段燃焼
真空中推力 1471kN  (150tonf)
63%スロットリング
1100kN(112tonf)
比推力(Isp) 425s 440s
重量 2.4ton 1.8ton
全長 3.75m 3.7m
エンジン混合比 5.9 5.9
燃焼圧力 10.0MPa 12.3MPa
FTP吐出圧力 19.0MPa 28.1MPa
OTP吐出圧力 17.9MPa 26.6MPa
バルブ駆動方式

電動バルブ
作動点を連続制御

空圧バルブ
オリフィスで作動点調整

開発の流れ

大推力エキスパンダブリードエンジンの実現性を確認するために、JAXAでは、2005年から約10年間、大推力化に必要となる技術の実証を行うLE-Xエンジンの研究を行ってきました。研究を進めるにあたり、LE-7エンジンシリーズの開発・運用で知見を得てきた高圧・大推力エンジンの技術を発展させるとともに、最新の数値シミュレーション技術などを活用することで、LE-5Bエンジンに比べて3倍の燃焼圧、10倍の推力が実現可能な目処を得ました。また、本技術を実証するために、実機に近い大きさの燃焼室やターボポンプを用いた試験を行いました。
2014年から始まったH3プロジェクトにおけるLE-9エンジンの開発では、LE-Xエンジンの研究により取得したデータを基にLE-9エンジンの設計・製造を行っています。
2017年からは技術試験を開始します。重要コンポーネントであるターボポンプの単体試験を行ったのち、エンジンシステムの試験を実施する計画となっています。
(燃焼試験に関する情報はこちら

 

LE-9実機型ターボポンプ単体試験

エンジンに推進剤を送り込む液体酸素ターボポンプ(OTP)と液体水素ターボポンプ(FTP)はエンジンの重要コンポーネントです。エンジンに取り付ける前に、これらのコンポーネントがきちんと製造され、設計意図通りの機能・性能を発揮することを確認するために、角田宇宙センターにおいてターボポンプの単体試験が計画されています。

特にエキスパンダブリードエンジンでは、タービンの効率がエンジン性能に直結することから、高いタービン性能が求められます。また、「スロットリング」と呼ばれる推力調整機能を実現するために、広範囲において安定した作動が求められます。これらの評価項目等に着目しつつ、取得したデータの評価を行い、改善点を設計にフィードバックしてゆく計画です。

 

LE-9実機型エンジン燃焼試験

ターボポンプの機能性能を確認したのち、ターボポンプをエンジンに取り付け、種子島宇宙センター液体エンジン試験場でエンジン燃焼試験を行います。各コンポーネントがきちんと製造され、組み合わせた際にエンジンシステムとして設計意図通りの機能・性能を発揮することを確認します。特に初めてのエンジン試験シリーズにおいては、起動/停止シーケンスの確認や各コンポーネントの性能データを取得することに重点を置きながら試験を進めます。取得したデータは、順次設計に反映されます。

 

LE-9認定型エンジン燃焼試験

実機型エンジン燃焼試験結果を反映して、フライト用エンジンと同じ設計および製造方法のエンジンを使って、認定試験を行います。

 

エンジン

本文ここまで。
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画像:宇宙から見た地球を紹介 地球観測研究センター
画像:衛星利用の情報を発信 衛星利用推進サイト
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