COLUMN ~私とH-IIAロケット~

長野 彰
現所属:鹿児島宇宙センター射場技術開発ユニット

当時のH-IIA担当業務

H-IIAは、種子島発射管制課時代に地上設備の現地工事の取り纏めとして携わったのをきっかけに、以降、設備整備開発室、宇宙輸送安全ミション保証室等で射点設備や飛行安全設備の開発、打上げ運用、設備維持に携わりました。

最終号機を迎えるH-IIAロケットへのメッセージ

H-IIAロケットの全50機の打上げに関わり、主に地上設備の開発や運用、維持を担当しました。特に思い入れのある設備は、発射指揮設備(LCDR)とタスク支援設備(TAS)です。 よく問題を起こし、原因究明と対策に苦労しましたが、その経験は、今の仕事の姿勢にも繋がっていると思います。 また、打上制御システム(LCS)の整備にも関わりましたが、プラント等で採用される制御監視システムと制御ロジックの導入により、信頼性も上がり、制御シーケンスを容易に変更できる等運用性も良くなり、 当時としては画期的なシステムとなりました。H3でも継続採用されており、H-IIAの実績の一つとして認められたものかと思います。
H-IIAで記憶に残る打上げは、地上設備の問題で打上げ延期となった41号機です。これをきっかけにRM保全に取り組み、保全の大切さを改めて認識したものでした。
H-IIA含め、これまで関わったロケットには、それぞれ感慨深いものがあり感謝の念に堪えません。