H3ロケット

H3ロケットに込めた思い

多くの人の様々な思いがH3ロケットに注入されていくような気がします

川上 道生

打上げ隊の班名・担当

打上げ安全監理責任者

H3ロケット試験機1号機における担当業務と概要説明

ロケットが安全・確実に打ち上げられるよう、打上げ射場及び周辺の「陸」、ロケットの飛行経路にあたる「空」と「海」、 さらに「宇宙」空間の安全を確認して打上げ安全監理系としてのGO判断を出します。 リフトオフ後はロケットが計画通りに飛行していることを確認し、ミッション達成を見届けます。

H3ロケットに込めた思い

当初目標の初号機打上げまで1年余りという2019年11月に所長として種子島宇宙センターに赴任しました。 翌年には世界中が新型コロナウイルスに見舞われ、ここ種子島でも職員、出張者、関係会社のみなさんには徹底した感染対策にご協力頂きました。 従来なら普通に出来たコミュニケーションや息抜きが出来ないなど、これまでとは違う環境でみなさん苦労されたことと思います。
そんな中、エンジン開発の課題に直面し、2度の打上げ延期を余儀なくされた訳ですが、必ずH3ロケットを仕上げるんだという開発陣の熱い思いは冷めることなく、 打上げが遠のくことの落胆よりも逆に元気をもらう毎日でした。
試験機打上げまでの時間が一日一日と着実に短くなっていく今、多くの人の様々な思いがH3ロケットに注入されていくような気がします。 ロケットだけでなく、地上設備や人を含めたシステム全体が最高の状態で打上げの瞬間を迎えられるよう最後まで集中して打上げに臨みます。

©Japan Aerospace Exploration Agency