H3ロケット

H3ロケットに込めた思い

チームワークを更に深め成功に向けて取り組みたい

藪﨑 大輔

打上げ隊の班名・担当

ロケット班・推進係

H3ロケット試験機1号機における担当業務と概要説明

ロケットの推進薬(液体酸素、液体水素)をタンクからエンジンに供給する推進系サブシステムの開発と、それを実現するための配管やバルブ、センサー類といったコンポーネント開発が主な業務です。
推進薬をエンジンに供給すると聞くと簡単なように聞こえるかもしれませんが、-253℃という極低温の推進薬を扱い、また必要な流量を安定してエンジンに供給できないとエンジンの出力や飛行状況にも影響することから シンプルかつロバストなシステムが求められます。

H3ロケットに込めた思い

これまで1段BFT(厚肉タンクステージ燃焼試験)や2段CFT(2段実機型タンクステージ燃焼試験)といった開発試験を行い、 推進系サブシステムとして設計通りのコンポーネントやシステムになっているかといった確認をおこなってきましたが、 推進系としては最後で最大規模の1段CFTに臨む状況となり、ようやくここまで到達できたことは感慨深いです。
また、ここ数年は推進系だけでなくLE-9エンジン開発も担当するようになり、機体と組み合わせて燃焼試験に供せるエンジンを作り上げられたことも非常にうれしくもあり、緊張する思いです。
TF1のフライト前の最後の推進系としてのステージ燃焼試験であり、打上げに進めることを確認する大事な試験でもありますので、技術的なところは慎重に確認しつつも、JAXAやメーカさん達とのチームワークを更に深め、 TF1の確実な打ち上げ成功に向けて取り組みたいと思います。

©Japan Aerospace Exploration Agency